以前私は、「毒親家庭に生まれた子は、毒親からひどい扱いを受けたせいで、アダルトチルドレンになるんだ」と思っていました。
でもおそらく、そうされたせいではありません。最近、
「アダルトチルドレンになるかどうかは、元々の性格が大きいな」
と思うようになりました。
「毒親家庭でひどい扱いを受けたから」
ではなく、
「毒親に負けて、自分を曲げてしまったから」
「自分の操縦席を、毒親に明け渡してしまったから」
アダルトチルドレンになるのだと思います。
目次
毒親家庭でアダルトチルドレンにならなかった友人と父。
私の友人のお母さんが毒親だったそうなのですが、その子である友人は、アダルトチルドレンな印象も、生きづらさを抱えている印象もまったくありません。いつもポジティブで、おおらかです。
友人が言うには、
「中学生のときに母親が耐えられなくなって、『もう嫌だ!!!』と言って、母親の言うことを聞かなくなった。」
のだそうです。
他にも、私の父方の祖母もなかなかの毒親なのですが、私の父はアダルトチルドレンにはなっていません。それどころか、父はメンタルが常に健康で、いつもニコニコしていて、ポジティブな性格です。
父は怒鳴ったりはしませんが、自我がものすごく強くて、絶対に人には譲らない性格です…!妻である私の毒母がどれだけ怒鳴っていてもギャーギャー騒いでもお構いなし、全然関係ない、面倒くさいから逃げる、というタイプです。
2人を見ていて、親がどんな毒親だったとしても、それに屈しなければ、アダルトチルドレンにならずに、健康な心のまま生きられるんだな、と感じました。
また2人とも、ものすごく自我がとても強いタイプなので、毒親に屈せずに生きて来れたんだな、と思いました。
私は毒母に屈してしまったから、アダルトチルドレンになった。
一方、私は、毒母に対して最初はひたすら抵抗していたのですが、途中で屈して自分を曲げるようになってしまいました。
私は、毒母から四六時中罵声を浴びせられ続けられていましたが、毒母に何度やめてと言っても何も変わらなかったので、ストレスが重すぎて、反発し続けることに疲れ切って、もう自分が耐えればいいんだ、そうすれば楽になるんだ、と思って反発することを諦めてしまいました。
おそらく私はその瞬間に、毒母に屈して、自分の操縦席を明け渡してしまったのだと思います。
毒親の罵声が変わらなかったとしても、大人になるまでずっと反発し続けたり、家を飛び出して警察や児童相談所に助けを求めたり、いっそ毒母に暴力を奮って返り討ちにしたりしていたら、アダルトチルドレンにはならなかったんだと思います。
アダルトチルドレンになりやすい人、なりにくい人。
「育った環境で人の性格は変わる」とはよく聞きますが、皆、元々持って生まれた性格は強く存在します。
きっとアダルトチルドレンになりやすいのはこんな人でしょう。
- 長女・長男タイプ
- 責任感が強い
- 困っている人がいたら自分がなんとかしてあげなくちゃと思う
- 困難から逃げてはいけないと思っている
- 何かを途中でやめるのはいけないと思っている
- 努力家、頑張り屋
こういったタイプの人は、毒親の毒にさらされたときに、負けやすいなと思います。
私は、元々は自分の意見をはっきり言えるタイプのはずでしたが、
- 人は変えられると思い込んでいる
- 嫌なことには正面から立ち向かっていく
- 「お母さんのことは、娘の私もなんとかしてあげなくちゃ」と思う
という性格も、生まれつき持ち合わせていました。
今ふりかえると、余計な思い込みがたくさんありすぎたなと思います。きっとそういった部分が無かったら、アダルトチルドレンにはなっていませんでした。
アダルトチルドレンを克服するには?自分の操縦席を取り戻すには?
毒親に屈してしまった人が、アダルトチルドレンを克服するには、とにかく自分の操縦席を取り戻すこと、です。
自分の心で生きること。
他人よりも自分を一番に大切すること。
したいことをすること。
したくないことはしないこと。
良い気分になることをすること。
ストレスになっていることはやめること。
明け渡した操縦席は、ちゃんと取り戻すことができますよ。