面白すぎました。深すぎます。ものすごく勉強になりました。

次作の『一人交換日記』もかなり良作です。こちらもどうぞ。

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pixivで480万回以上の閲覧数。永田カビ先生初の単行本。

「心を開くって、どうするんだっけ…」

28歳、性的経験なし。生きづらい人生の転機。 pixiv閲覧数480万超の話題作、全頁改稿・描き下ろしで書籍化。 高校卒業から10年間、息苦しさを感じて生きてきた日々。

そんな自分を解き放つために選んだ手段が、「レズビアン風俗」で抱きしめられることだった

── 自身を極限まで見つめ突破口を開いた、赤裸々すぎる実録マンガ。

kindle版が6/30に出ましたが、書店でも品薄になっていたり、Amazonでも入荷が二週間後くらいになっていたり、かなりの人気作品です。

もともとイラスト投稿サイトpixivにアップしていた作品らしく、480万回以上の閲覧数を叩きだしたことで、書籍化が決まったのだそうです。

▶永田カビ/pixv

kindleで買う前にpixivでも読んだのですが、kindleにはあるけれどpixivにはない漫画が50%くらい、pixivにはあるけどkindleにないものもいくらかありました。ので、両方読むのがおすすめです!

特にpixivには風俗に行くと決めるまでの経緯がアップされていないので、書籍の方は是非見てほしいです。

当時の永田先生28歳。ちなみに、私が今29歳なので、とっても親近感が湧きました。

高校生まで楽しい生活を送っていた永田先生。大学を中退してから、鬱病と摂食障害になってしまいます。身長167㎝なのに体重が38kgをきるほど…!

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単なるメンタル系の病気の闘病記か?ちょっとえっちな風俗体験レポか?いえいえそうじゃありません。

心の弱い部分や、苦しさ、つらさ、満たされない寂しさ、そういったものをありのままにさらけ出して、描いてくれている漫画なのです。

この漫画では、永田カビ先生の中でもやもやしていた「心の満たされなさ」「親に認められたい気持ち」「心の痛みより身体の傷(自傷)の方が分かりやすくてすっきりする理由」が、とても分かりやすく言語化されています。

自分と向き合って、自分が気づいていない自分の気持ちをひとつひとつ解きほぐして理解していく永田先生。人の心の中にあるこんなに抽象的な感情をこれほど的確に言語化できる人ってそうそういないと思います。スゴイとしか言いようがありません…。

「母親に尻を見られたり触られたりするとうれしい」
「おばちゃんに抱きしめられたい」
「(スケベなことは)それはしたい。そしてその場合若い人がいい」

などなど、普通の人が言いにくいことも、ちゃんと赤裸々に描写なさっているのも魅力です。嘘や偽りや、自分をよく見せようとするカッコつけも、逆に「可哀想な自分」感も全部無い、混じりっけなしの等身大という感じ。

普通ならためらってしまうようなことも、ここまでありのままに描ける方っていないのではないでしょうか。

それにしても絵がものすっごく上手で可愛い…!

こんな漫画家さんが、スーパー?や、パン屋さんなどのバイトを転々として心を病んでしまうとか、もったいなさすぎます…!ラストの方では漫画にたどり着いて、イキイキなさってて、本当に良かったなあと感じました。

抽象的な概念の言語化も、分かりやすいまとめ方も、可愛い絵も、全て兼ね備えていて、素晴らしすぎて驚愕でした。クオリティ高すぎます。本当に。

過激なエロ描写は無いのでご安心を!

「レズ風俗」に行ったお話ではありますが、過激なエロ描写は無いのでご安心を。

一緒にホテル入るシーンや、実際に触り合ったり一緒にお風呂に入るシーンもありますが、描写も絵もすっきりしていて、性的描写が苦手な女の子でもすんなり読めます。

逆に「女の子が女の子とアンナコトしてる話が見たい~~~ゲヘヘ」という、エロシーン目当ての方には全く向きませんw

自分を大切にできない。自分を縛る言葉たち。

自分が自分を大切にできない背景には、自分を縛る考えや言葉があったりします。

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私、全然自分から大事にされてない…!

そういえば自分から「物を食べる資格ないから何も食べるな」とか「何もしないなんて許さない」とか言われた

自分を大事にできないから、何を思っても自分から「大した事ない」扱いされる

だから何がしたいかわからないし、ついには何も考えられなくなってしまった

私もそういうこと、ありました…!自分を大切にしていない期間がずーっと続くとと、自分が何がしたいか分からなくなっちゃうんです。

▶好きな物が分からない。食べたい物も分からなくなった私はこれで自分の「好き」を取り戻した。

そして、幸せになる自分、楽しいと思う自分への罪悪感、恐怖感。

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他にも「自分は○○する資格が無い。○○したら恐ろしいバチがあたる」シリーズは今もあるしまだ気づけてない物もあると思う

私も「○○したら恐ろしいバチがあたる」シリーズ、ありました。

「愛想よくしてはならない。」

「メイクやオシャレをしてはならない。」

とかとか。私の場合は全て母親からくるものでしたが、永田先生も自分を縛る考えに苦しんでいたのですね…。

同じような描写が『それでも母が大好きです』にもありました。こちらも自分の殻を破るお話です。

 

同じように辛い思いをされている方は、きっと読むと心がすーっと楽になるはず。

親に褒められたい。認められたい。母親に縛られてしまう。

先生のお母様の描写が出てきます。

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今までずっと休んでたんやと思ってた…。

すごくさらっと書かれていて、お母様を悪く書いている描写は無いのですが…

「憎くて憎くて」「大嫌い」と書かれているところからみて、ほんとうはもっと色々あったんじゃないかなと思いました。あくまで予想ですけど…。

描写は少なかったですがお母様、色々問題ありそうな感じの匂いがしました。

ちなみに、この本を呼んだ永田先生のお母様から、メールがあったそうです。それがこちら。

えええ…寂しさとか、満たされなさとか、そういう心の部分については一切コメント無し…?自分の娘がどれだけ苦しんでいるか、分かってないんですかね…。

漫画でも、Twitterでも、お母様にとても淡白な印象を持ちました。想像以上に闇が深そうです…!

心の拠り所が欲しい。心が休まる場所が欲しい。自分を無条件に受け入れてくれる場所が欲しい。

心身共に辛くなり、遅刻早退欠勤が多くなってしまった、永田カビ先生。

私はバイト先に「何があっても私を認めてくれる居場所」である事を求めていたのだ。

先生は、バイト先は「労働の対価として賃金を得る場所」であること、そして無意識のうちにバイト先に自分の心の拠り所であることを求めてしまっていたことに気づきます。

心の拠り所。
心が休まる場所。
自分を無条件に受け入れてくれる場所。

それってきっと本来は、「家庭」「親」なんですよね。お母様の様子からして、きっと「家庭」や「親」は先生にとって、そういう場所ではなかったのではないでしょうか。

そういう場所が無くて心が満たされなかったために、本来そういう場所ではないはずのバイト先にそれを求めてしまったんじゃないかなと感じました。つくづく「家庭」「親」って大切ですね。

自分を大切にするって?

永田カビ先生、ついに自分の心を満たすべくレズ風俗に行くことを決意なさいます。

すると、心身ともに変化が表れます。

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鬱病の方や、自殺願望がある方は、身なりを気にしなくなるって聞きます…。

自分に投資してあげること、自分をケアしてあげることって、自分を大切にすることなのですね…。

普通の人なら当たり前にできていることですが、とっても大切なことなんだなって気付きました。

レズ風俗「レズっ娘クラブ」さん@大阪

永田先生が行かれたのが、こちらの大阪のレズ風俗のレズっ娘クラブさんのようです。大々的に本作をPRなさってました!w

レズ風俗レズっ娘クラブ

なんかいいなあ。優しくて温かい気持ちになりました。

まとめ。

心の苦しさ、辛さをありありと描写していて、とても深くて鮮烈なお話でした。

内容はとても深かったですが、可愛いイラストと分かりやすくてテンポが良い話の展開と、ピンク色のふんわりした色合いのおかげで、とても読みやすかったです。胸にじんわり染み込みます。

きっと同じように苦しむ人の救いになるんだろうなあ…。

「毎日毎日24時間1秒の休みなく苦しかったのでどう考えても死ぬほうが楽だった」という描写もありましたが、

「こうなったらダメ元で立ち直るべくあがいてから死んでやる」「なにくそ!!!」

と抵抗するシーンもありました。メンタルがやられているからつらいけれど、それがなければ本来はすごくガッツがある方なんじゃないかな、全快したらとんでもなく素晴らしい功績を残す人になるんじゃないかなと思ってしまいました。今後の作品が楽しみ過ぎます。

つづきは是非実際に手にとって見てみて下さい!かなり面白いですよ。

 

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