「どこの家庭にも問題はある」
という言葉をちょくちょく聞きます。けれど、
そんな言葉は無視しましょう。
だって、そんな言葉を聞いたって、あなたの傷ついた心が、癒やされたり、無かったことになったり、軽んじて良くなるわけではありません!
目次
「どこの家庭にも問題はある。だからあなたの苦しみは大したことじゃない。」
人が、苦しみを訴えている人に対して、
「どこの家庭にも問題はある」
という言葉を言うとき、その言葉には、
「つらかったんだね。他にもそういう話聞くよ。ひどい親って結構いるよね。」
という意思は含まれていません。
正しくは、
「どこの家庭にも問題はある。」
「特別なことじゃない。」
「だから、あなたの苦しみなんて大したことじゃないんだよ。」
「痛がり過ぎてるんだよ。他にはきっともっとつらい思いしてる人いるよ!」
「そのくらいで苦しいなんて言ってちゃだめだよ!」
という意味が含まれているんじゃないですかね?私はそう解釈しています。
上司と父に言われた「どこの家庭にも問題はある」。私の体験談。
私の場合は、父と前職の上司に言われました。
前職の上司(女性)と1対1で面談させて頂く機会があって、
「厳しい家庭だった?」
と聞かれました。なので、つい私はポロッと、
「いやー実は結構荒れた家で…。」
という感じで軽めにではありますが、
自分の家庭が荒れすぎていて苦しかったこと、毒母から罵声を浴びせる人間だったことを話しました。
▶生きるのが辛い。死にたい。アダルトチルドレンの生きづらい26年間の実体験。
▶機能不全家族、毒親、虐待。母親を殺したかった娘の26年間の実体験。
すると上司は、
「問題があるのは、どこも一緒だよー。うちも大変だったよー。姉が家出をしたり…」
と、自分の家庭も大変だったということを話し始めました。
私があまり重々しく話さなかったせいで、重く受け取られなかったのかもしれません。
とはいえ、私が思ったのは、
だから?
でした。
だから何?
あなたの家も大変だったから何?
母親から罵声を浴びせ続けられたことは変わらないし、
そのせいで心の傷を負って、私が長年苦しみ続けたことも変わらない。
どこの家庭にも問題がある。だから何?
父にも、毒母からされたことを、具体例を挙げながら面と向かって訴えました。
重々しく深刻に、お願いだからあなたの妻がしたことを分かって!どれだけ子どもたちを苦しめたかちゃんと把握して!と熱心に伝えました。
しかしこちらからも同じく、
「どこの家庭にも問題はある。」
と言われました。
やはり、私が感じたのは、
だから?
でした。
だから何?
他の家庭にも問題があるから、妻が子どもたちを虐待しても大したことじゃない?
母親にひどいことをされたと、父親に訴えても、真面目に取り合うべきことじゃない?
「どこの家庭にも問題はある。」
という言葉は、何の癒やしにもならないし、何のプラスも産みません。
「あなたの苦しみは大したことじゃない。」って言われて納得できますか?
自分が抱えている苦しいに対して、
「そんなこと大したことじゃない。」
と言われて、
「そっか…どこの家庭にも問題はあるよね。うちだけじゃないよね。うん、つらいと思ってたけど、何でもなかったかも。」
と納得できますか?
おそらくできないでしょう。
むしろ、
「そっか…気にしすぎてたのかな。」
なんて流されて、自分の心の傷をないものにして、目を背けてしまったら、また後からじわじわ痛んで、苦しい思いが吹き出してしまうことでしょう。
「どこの家庭にも問題はある。」と言われて、
あなたの心の傷が癒えるわけではないのなら、何も理解をしていない他人の言葉なんて無視しましょう!
「そうかなあ…」なんて取り合う必要はありませんよー!!第三者の言葉は無視して、心の傷のケアにじっくり向き合いましょう。