先日、『長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか』を読んだのですが、母と娘の関係について、お悩みの方には勉強になる話が満載でした。
内容はタイトルどおり、母親が娘に対してかける「母の呪文」が、どのように娘を縛ってしまうかを解説している本です。
目次
こんな母親、縁を切りたい!娘を愚痴のはけ口にする、母親。
そんな閉鎖的な家庭で育ってきた長女の中に、母親の抱えるグチの吐き出し口として、「カウンセラー」的な役割を担わされている娘がいます。
グチの吐き出し口、私もずっとされていました。
参考記事:アダルトチルドレン、毒親、虐待、機能不全家庭。毒母を殺したかった娘の26年間の実体験。
何でしょうかね。こういう自分に当てはまる文章を読むと、すーっと気持ちが楽になるこの感じ。つらかったことを共感して貰えると、ある種の救いになるからなのかなのですかね。
「自分が理不尽に愚痴の吐き出し口にされている」と気づいていないけれど、嫌だなと思っている人には、こういう本は、自分が置かれた理不尽な立場に気づくきっかけになると思うのです。
娘に執着する母には、「私を全面的に愛してほしい、受け止めてほしい」という強い「愛情欲求」を子どもにぶつけている例が少なくありません。
子どもを食い物にしていますねー。(←見え方悪い発言だと思うのですが、言っちゃいます。)うちの毒母と全く同じ状態です。
母親を幸せにする義務は娘には無いのですよ。
自尊心が低いアダルトチルドレン。頼まれたら嫌と言えない、断れない。
「部活やゼミでは、連絡役や世話係などの面倒な役割を引き受けてきた」「私が雑用に振り回されてる裏で、ほかの人は恋愛や合コンを優先させていた」
(中略)
このように、頼まれたらイヤといえないのは、なぜでしょう?
頼まれることで「自分を必要とされていること」を、心の底では無性にうれしく感じるからだと思います。
だからこそ、どんなに苦しくても、「あなただから任せられる」「あなたにしかできない」と言われれば、二つ返事で引き受けてしまうのでしょう。
(中略)
自己評価が低い人は「他社から必要とされること」を実感しつづけていないと自分の存在価値を感じられないため、「君しかいない」などといってもらえると、無理をしてでも、自分を犠牲にしてでも頑張ってしまいます。
束縛が強い、完璧主義、依存・執着をする母親に育てられた人々は、自尊心・自己評価が低いまま育ちます。で、結果がこれです。つらい思いをした上に、さらにつらい思いをするわけです。
以前、テレビで「風俗のスカウトの実態」の特集があったのですが、女の子が
「君、この業界、向いてると思うんだよ。そこまでできるの、きっと君しかいない。」
と言われているのを見ました。
そのスカウト自体にもびっくりしました。しかし、さらにびっくりしたのが、女の子の反応でした。明らかに、心が揺れ動いていたのです。女の子は、すこし頼りなく、自信なさそうな雰囲気でした。
風俗の勧誘って普通におかしいでしょ、と思いますが、自己評価が低い人だと「向いてる」「君しかいない」と言われたら頑張っちゃうんじゃないですかね。
私はさすがに風俗には踏み込みませんでしたが、以前は色々頼まれごとをされて断れなかったり、面倒事ばかり引き受けてしまっていたので、気持ちは分かります。
個性が強い本。そして、そこが魅力。
読んでいて感じたのですが、作者さんの個性というか、独自の固定観念が強いなと感じました。
でも、本のテーマ的にも、そこが魅力であって、実体験として参考になるなと思いました。
例えばこちらの部分。
思い返せば、兄妹二人きょうだいの長女である私も、母親から「娘を産んでおいてよかった。将来助かるから。」と言われつづけてきましたが、母親にはやはり「女の子を産めば将来、自分の精神面、生活面での支えになってくれる」と期待する気持ちが強いのだと思います。
普通、嫁に行って家を出るであろう娘ではなく、長男である息子を頼ると思うんですよ。
でも、「娘」に依存しています。
それだけ、娘への依存が強い母親だったんだなあと思いました。
まとめ。母と娘の関係に悩まれている方に読んでいただきたい本です。
母と娘の関係に悩む方には、参考になる部分がいっぱいです。おすすめです。
▼毒親・アダルトチルドレン関連書籍はこちらにまとめてあります。是非読んでみてください!