漫画『うつヌケ うつトンネルをヌケた人たち』は18名の実体験を知れるリアルな一冊。

存在は知っていたのですが、世界一受けたい授業で改めて見て面白そうだったので読んでみました。そうしたら、めっちゃ勉強になる本でした!

現代社会に生きる人々、全員に読んでほしい。

 

発売20日で5万部、2017年4月時点で20万部の大ヒットだそう。大人気!

目次

うつ病になった18人、そして作者の体験談。

パロディマンガの巨星がマジに描いた、明日は我が身のうつ病脱出コミック!

著者自身のうつ病脱出体験をベースにうつ病からの脱出に成功した人たちをレポート。うつ病について実体験から知識を学べ、かつ悩みを分かち合い勇気付けられる、画期的なドキュメンタリーコミック!

なんと!1〜4話は無料で公開されています。

▶うつヌケ〜うつトンネルを抜けた人たち〜/note

テーマはうつ病ですが、明るく描かれているので、爽やかに温かい気持ちで読むことができます。手塚治虫先生、赤塚不二夫先生タッチの絵なので、老若男女とわず読みやすいハズ!

 

作者の田中先生をはじめ、歌手の大槻ケンヂさん、AV監督の代々木忠さん、SF作家の宮内悠介さん、脚本家の一色伸幸さんなど、18名のお話が載っています。盛りだくさんで豪華ですね…!

 

うつ病になった原因、過去、環境、治った方法なども、全部十人十色です。

仕事が心の負担になっていた人、逆に大槻ケンヂさんのように仕事が癒やしになっていた人、様々な方がいらっしゃいます。うつ病の方は、自分の境遇に近い体験談が、何かしら見つかるのではないでしょうか。

ボクにとっては孤独感が一番怖いんです。だから、仕事で人と接していると、世界とつながっていることを実感できて安心だったんです。(大槻ケンヂさん)

私は、大槻ケンヂさんの、アニメ絶望先生のOPが好きだったので、身近な気持ちで読んでしまいました。

そういえば歌詞に、「俺の値段を誰が決めた?(略)安い値をつけやがって!」というフレーズとか、あったな…!と思い出して、確かにうつ病になりやすいタイプの方なのかもしれない…と感じました。

田中先生のうつ病体験談。うつヌケした方法。

作者の田中先生は、会社員と漫画家の二足のわらじを履いていたそうです。そして、うつ病になってしまったそうです。

畑違いでムリのある転職だったのに、がむしゃらにがんばって入社早々大きな成果をあげてしまった。(略)

心の奥底にある、

「こんな仕事は自分には向いていない」

という思いにフタをして、

もっと頑張らねばーーー

と自分のハードルを上げてしまった。

さらにボクを苦しめたのは「濁った寒天」でした。

まるで脳が濁った寒天で包まれているような、脳にいつも「もや」がかかったようなボヤ~っとした感じ。

 

それでも会社を休むわけにはいかないーーーと身体にムチうって。

私もうつ病の一歩手前になって、会社を休職したことがあるので、この感覚よくわかります。

▶仕事へのやる気が戻った!私はこれで2ヶ月の休職から回復できたよ。

 

田中先生がうつのトンネルからヌケた方法も描かれています。

  1. ありのままの自分を受け入れよう
  2. 「ーーーねばならない」という考えは棄てよう
  3. ネガティブな言葉はやめて自分をほめよう

 

最終ステップ、アファメーション(肯定的自己暗示)。

やり方は簡単。朝目覚めた時「自分をほめる言葉」を唱える。

なんと、うつ病が気温によってひどくなるという発見も!

日によって10度近い気温差があるとボクの気持ちは沈む!!(略)

ボクの「うつ」を重くしているのは「はげしい気温差」?!

気付いていないだけで、うつ病でない人もかなり気温の影響を受けているのかもしれません。低気圧で体調が悪くなる方や、頭痛になる方もいらっしゃいますしね。

うつ病の人もうつ病でない人も勉強になります。

うつヌケ。うつ病について理解を深めたい方におすすめ。