勉強に集中できないのは当然だよ。あなたのせいじゃないよ。[毒親家庭]

「勉強がうまく進まない…」

「頑張っても頑張ってもうまくいかない…」

「全然集中できない…」

という方へ。

 

 

毒親家庭で勉強するなんて無理だよ。

あなたのせいじゃないよ。

 

 

集中できない自分を責めないで。

勉強は一旦横に置いて、自分の安全を確保することに集中して。

という話です。

目次

アダルトチルドレンのとき、私は勉強がまったくできなかった。

最近、高校化学を勉強しています。

学生時代、主に高校以降は勉強が全然できませんでした。

 

 

化学だけでなくて、生物・物理・世界史・日本史・地理が壊滅的でした。

一切記憶がありません。

(大学が英国数受験だったので、その3教科だけは無理やり馬力でねじ込みました。)

(理科も歴史も大好きなのですが。地理は中学の頃からひどい点数をとっていたので、まあ、という感じです。)

 

 

母親からの虐待がひどすぎて、当時は安全に生きられる家さえありませんでした。

朝から晩まで母親が怒鳴っていて、私が自分の部屋にいると、とんでもない音を立てて部屋に押し入って、

「このブス!!!!!!!このブス!!!!!!!」

と怒鳴ってきて、扉を轟音を立てて閉めて、また開けて怒鳴って、みたいな環境でした。

 

 

勉強どころか、安全に生存することがそもそもできていませんでした。

(「勉強に関しては、もちろん自分の力不足もあったかもしれないけど……。」と謙虚な補足を入れておいた方が印象が良いかもしれませんが、入れません。)

 

 

今、穏やかなメンタルで、安全な家で勉強していて痛感していますが、

信じられないくらい、頭にスイスイ入ってきます。

びっっっっっっくりしています。

逆にその吸収力に涙が出そうです。

 

 

化学、なんて楽しいのでしょう。

(今やってるのは、まだ化学基礎ですが。)

(知らない間に、名前が変わっていました。私のときは、Ⅰ・A・Ⅱ・Bでした。)

 

 

私が母親の心理的虐待に打ちのめされて、抵抗することを諦めて、自分の心の操縦権を手放したのが中学3年生くらいでした。

その時までも、膨大なストレスが積み上げられていたせいで、身体にも心にもあらゆる不具合は出ていました。

でも、操縦権を手放してからは、崩れ落ちるように、転がり落ちるように、すべてがうまくいかなくなりました。

文字が読めない。頭の中で常に警報が鳴っている。

勉強に関しては、教科書を読んでも、全然頭に入ってきませんでした。

 

 

一行読んで、二行目に移ろうとしたら、一行目が頭から抜けてしまっていて、

「えっ?!あっ…あれっ?!何だっけ、何て書いてあったっけ…何読んでたんだっけ…」

となってしまって。

 

 

もう一度一行目を読み直しても、やっぱり頭に入ってこなくて、何度も何度も同じところを読んで、でも全然入ってこなくて。

 

 

しかも、自分を責めるクセが染み込んでいるので、

「自分の努力が足りないんだ…」

「もっと頑張らないと…」

「ちゃんと集中しないと…」

「勉強時間が足りてないんだ…」

と自分を叱咤するけれど、努力しても努力しても身にならなくて。

 

 

でさらに、

「もっと頑張らないと…」

と、自分を責めて…を繰り返すので、ただただ心が疲弊してどん底に落ちていくばかりで。

 

 

さらに、自尊心がボロボロなため、お互いを尊重し合える良い友達にも恵まれてなくて。

(当時の私のレベルにはぴったり釣り合った、間違いなくふさわしい友達でした。)

 

 

当時よく一緒にいた子の一人で、とんでもなく性格の悪い子に、

「成績伸びないのは、頑張って無いからじゃない?」

と無神経に言われて、すでに傷ついてズタズタの心がさらにどん底に突き落とされたりして。

 

 

地獄の悪循環でした。

あの世に地獄があったとしても、これを越えるものなんて無いのではと思うくらいでした。

 

 

全力で走ってるのに一切前に進まない感覚。

力を入れても入れても、スカッスカッと空打ちしてる感覚。

努力してもどんなに頑張っても何も起きない。

キーボードで文字を打っても打っても何も表示されない、みたいな。

うんともすんとも言わない。

どうして?どうして?と。

 

 

常に交感神経が優位になってて、頭の中にサイレンが鳴り響いてる状態でした。

まともな精神状態ではありません。

虐待されると脳が萎縮する。

あと、虐待を受けると脳が萎縮すると聞きますが、もしかしたら実は結構萎縮していたのでは、と思います。

 

 

脳の「言語野」という部位には、

  1. 運動性言語中枢(ブローカ中枢)
  2. 聴覚性(感覚性)言語中枢(ウェルニッケ中枢)
  3. 視覚性言語中枢

というものがあります。

(細かい名前はざっと眺めて、「なんか3つくらいあるんだなー」とだけ受け取っていただければ。)

 

 

このあたりがダメージを受けると、「失語症」が起こります。

 

 

失語症の症状は、

  1. 運動性言語症…読む・聞く・書くができても、言葉が喋れなくなる。(ブローカ中枢がダメージを受けた場合。)
  2. 感覚性失語症…話は音として聞こえるけれど、その内容の理解ができない。(ウェルニッケ中枢がダメージを受けた場合。)
  3. 失読症…文字は見えても読めず、その内容が理解できない。(視覚性言語中枢がダメージを受けた場合。)

など。

 

 

心当たり、ありませんか?

 

 

私は今年(2020年)のはじめに、マジックハンズの解剖生理学でこれらを勉強したのですが、

「これ全部、学生時代の私だ……。」

と唖然としました。

参考記事:解剖生理学の勉強は楽しい。心身の健康はカラダの仕組みを知ることから。

 

 

▼使っていたテキスト参照。

 

 

話すことに関して。

頭に考えがあるのに、口から言葉が出せませんでした。

いつも口で言葉がつまっていて、かんでるというか、口が塞がれてるのに無理やり音を吐き出そうとしてる、みたいな感覚でした。

 

 

聞くことに関して。

先生の話どころか、友達と話していても、

「……ん、ん?!」

ってなることがしょっちゅうありました。

 

 

読むことに関して。

上にも書いたとおりですが、読んでも読んでも読めませんでした。

 

 

今なら分かりますが、確実に当時の私はうつ病などの精神系の病気にはかかっていました。

 

 

▼永田カビ先生のコミックエッセイのこの部分、すごく分かります。

何も考えられない。頭の中身がボロボロこぼれるようで文章が読めない。(略)

空っぽの頭が耳から入る音に占領されて、何も考えられなくなる。(略)

 

それが何ヶ月も続いたので、久しぶりに病院へ行った。

薬を飲み始めてまず改善したのが、文章が読めるようになった事だった。

 

アダルトチルドレン克服後の勉強。はかどりすぎて泣ける。

当時の私はこんなひどい状態でしたが、今の私はものすごく簡単にラクに勉強ができています。

 

 

全然頑張っていません。

1ミリも無理していません。

 

 

ただ、解説動画を見て、参考書を読んで、問題集を解いて、とこなしているだけです。

すごく心穏やかです。

 

 

勉強したら勉強した分だけスイスイ頭に入っていっています。

今、機能不全家庭で勉強ができなくて困っている方へ。

もし今、勉強で困ってるなら、自分を責める必要はありません。

毒親家庭で勉強するなんて、戦場で勉強するのと一緒です。

誰だってそんなことはできません。

 

 

勉強は一旦横に置いて、まずは自分の安全を確保してください。

自分をむしばむ毒親家庭から、安全なところに避難してください。

 

 

勉強はその後です。

社会人になってからでも、勉強はできます。

 

 

東大にも入れるのですよ。

参考リンク:佐々木望の東大Days~声優・佐々木望が東京大学で学んだ日々~

(この方は、本当にすごいですね。46歳で東大に入学された、という計算で合っていますでしょうか。尊敬です。)

 

 

あなたの身体と心の安全を確保することが、最優先ですよ。

参考記事:[アダルトチルドレン克服法]まず毒親と離れよう。縁を切ろう。

参考記事:学生で一人暮らしができない!別居できない毒親への接し方とアダルトチルドレン克服法。